誕生日というのは

誕生日に母親からメールが来た。それも、俺が生まれた時間に。
そろそろ還暦のくせに、30代も半ばを過ぎたおっさんに顔文字たっぷりのメールを寄越す、そんな親だ。


父親としての初めての誕生日はどうだとか、何か色々書いてあった。
そんなのを読んでたら、ちょっと目から汗が出ちゃってね。


誕生日って、一般的には、その日に生まれた人を祝う日だが、それだけで良いのだろうか。
むしろ、自分を産んでくれた人に感謝しなければならない日なんじゃなかろうか。


子供ができてちょっと分かったが、出産も、子育ても、大変だ。
この先、色んな脅威から子供を守らないといけないし、逞しく育てないといけない。
そして、大学までは入れてやりたいから、尋常じゃない金もかかるだろう。
順風満帆とは行かないかもしれない。


それでも、親は子供を、俺を、嫁を、育ててくれた。
何とも有難い話じゃないか。


万人が生まれたことを感謝するわけではないかもしれないが、
少しでも自分が生きていることに意味を見出しているなら、自分の生を感謝する日としようじゃないか。