大往生

母方のじいさんが亡くなったので、急遽休みを取って田舎へ行き、通夜・告別式に行ってきた。
葬式なんて社会人になってから行った記憶がなく、
恥ずかしながら香典袋も書いたことないし、袱紗も持ってなかったので
行く直前にバタバタと購入してから行った。
通夜・告別式共に受付を頼まれ、慣れないながらも親父と一緒になんとかこなした。


じいさんは叔母夫婦と同居していて、数年前から病を患いながら家で生活していたのだが、
同じくばあさんも一時死にかけたことがあり、最近叔父も体調が悪くなってきたので、
さすがに叔母一人で三人は看れないだろうと、長女である母も含めて姉妹でホームに入れる相談をしていたそう。
このタイミングで逝ったってことは、ホームに入って金銭的負担をかけたくなかったし、
慣れ親しんだ実家で死にたかったのかね、なんて話をしていた。


そして、死にかけたじいさんに最初に気づいたのは、叔母の息子にしてじいさんの最後の孫だったらしい。
看護士志望の孫から心臓マッサージを受け、娘(叔母)が務める病院に搬送されて息を引き取った。
なんとまぁ爺冥利に尽きる最後ではないか。


また、過去に不幸があり音信不通気味だった別の叔母も顔を出し、これをきっかけに交流が戻るだろう。
生前、「親として何とかする」と言っていたそうだが、最後の最後で親としての務めを果たしたのだ。


自家用車なんてそう持っていなかった時代からサングラスをかけて自家用車を乗り回し、
純和風の家でフォークでパンを食べ、定年後もゴルフに野球に興じ、何ともハイカラなじいさんだったが、
最後も何かちょっと格好良く逝ったように俺には見えた。


もう何年も会ってなかったので涙も出ないと思ったが、
初男子孫の俺をよく連れ回してゴルフやキャッチボールを教えてくれたのを思い出したら、
図らずも目から汗が(つД`)


こんなネットに書いてもしようもないが、今までありがとう。
あの世でもお元気で。