スパルタカス

ずっと観たいと思ってて、やっと観れた超大作。
貴族に虐げられ虫けらのように扱われてきた剣闘士奴隷たちがローマ帝国に反逆するも、
最後は全員捕らえられてはりつけにされて皆殺しになるという、
体制に対する革命や闘争の虚しき末路を描いている。


3時間ちょっとあるビデオ2本作なんだけど、全然長さを感じないくらい面白かった。
剣闘士同士の戦いのシーンも迫力あったし、最後の戦争シーンも、
当時はCGなんてあるはずないから全部エキストラ用意してるでしょ。
あの規模の戦闘シーンははもうすごいの一言。


印象的だったシーンは、奴隷軍がローマ軍に捕らわれた時に、
スパルタカスを名指せば命を助けてやる、といわれ、
奴隷達が次々と「俺がスパルタカスだ!」と叫ぶシーン。あそこは鳥肌立った。
指導者スパルタカスを助けたいってだけじゃなく、
自由を求める一人一人がスパルタカスなんだ、と思った。


あとは、スパルタカスが妻バリニアに
「子供には真実を伝えるんだ。嘘は他人が教える」
と言ったシーン。すげー!名言だろ、これ。


ただ、スパルタカスって他の奴隷と比べてそんなに慕われてたか?
あまりカリスマや強烈なキャプテンシーを感じなかったんだが。
圧倒的に強かったわけでもないし、彼の反骨精神に皆が心酔してたわけでもなし。
もうちょっとそこら辺のエピソードが欲しかった気はする。


これは名作に違わない作品だった。
スタンリー・キューブリックはすげーなーと改めて思った。
次は「時計じかけのオレンジ」かな。