事業部長退社

数日前に、以前営業を担当していた部長から、
「近々顔見に行くよ」と、何の用件だか全く分からん連絡が来た。


「あー、電話や外回りの要員のアサイン業務ばかりで寂しくなったのかな」とか、
若干上から目線で聞いていたものだ。
で、今日の昼頃に彼は現れた。


俺が今から20kg近く太ってた時期から久し振りだったか、
会うなり「いやー、何かスマートになって!」とかって言われ、
あぁ、もうそれ位会ってなかったのかなと。
向こうは心なしか老けた感じで、何とはない寂しさを覚えた。


いつも通りコーヒー屋に入り、カフェオレを奢ってもらう。
そういえば、昔飯食いに行って、「500円だけくれる?」と微妙な奢り方して貰ったっけ。


何か世間話始めたんで、本当にこの人は何しに来たのかと思った。
まぁ、俺ヒマだからいいんだけど。

「実は今日私が来た用件なんだけど、
 今月20日付けで退社することになりました」


さすがに一瞬固まった。
いや、別に予測できないことでも何でもないんだけど、何となく。
ショックとか特にそういう感情は湧かなかったけど、何て言っていいかも分からなかった。


辞める理由は、まぁ、平たく言えば、ウチの会社の定年過ぎてて、
地味に続けてたんだけど、遂に戦力外通告が来たとのこと。
ただし、家買ったばかりで無給になるのは都合が悪いので、もうしばらく働きたいと。


この人とは色々あったけど(別に目立ったトラブルとかはない)、
やっぱトータルで考えたら結構お世話になったと思うし、何より人間的に嫌いじゃなかった。
この際仕事振りはどうでもいい。この人から学んだことも少なからずあったと思うし。


とりあえず、彼の最終週のどっかでサシで飲んでこよう。
やっぱ感謝ってやつを伝えておきたいと思う。